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FXにおいて、切っても切り離せない関係にあるのが損切りです。どんなに優秀なトレーダーも予想を外すことはあります。
しかし、利益を出せるトレーダーと、損失を出すトレーダーの違いは損切りの考え方が違うのです。
頭でわかっていても『損切り=損を確定させる』ことが利益につながると考えにくいですよね。なにか良い方法はないのでしょうか?
実際のチャートを元に損切りの考え方と損切りができないトレーダーのために、損切りせずに利益を出していく方法を確認していきましょう。
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長期的に勝ち続けるトレーダーは損切りの技術が高い!
長年FXの世界で勝ち続けているトレーダーは、損切りの技術がとても高いです。なぜなら、そういったトレーダーは、利益は引っ張り、損失は少なく抑えるという典型的な勝ちパターンができているからです。そのためには損切りが上手く出来る必要があります。
勝っているトレーダーは負けるのが上手いと言えばわかりやすいかもしれません。
FXの書籍やネットのFXの情報を見ると必ず損切りはきちんと行ってくださいと書かれています。実際に、私も書籍やネットの情報を100以上は見ていますが、損切りは必要ないと書かれているサイトは1つか2つしかありませんでした。
言葉だけでいっても損切りの重要さがわかりにくいと思うので、実際のトレードを例にして説明します。
今回の損切りの説明はデイトレードやスキャルピングなどの短期取引について説明していきます。そもそもスワップ取引のような長期運用やスイングトレードの場合は、そもそも潤沢な資金で長期に渡り運用していくスタイルなので別で考えていきます。
損切りの実例をチャートで確認します
Aさんの口座には証拠金が全部で11万円入っています。チャートは最近のユーロ円の5分足です。それまでローソク足は移動平均線をずっと下回っています。これは明確な下降トレンドです。右端の×マーク付近で2万通貨の売り注文を出しました。130.001はロスカットラインです。
この相場は誰が見たって下降トレンドだ。さらに価格は下落するだろう
しかし相場はAさんの思惑通りに進みません。ここで上手いトレーダーなら、チェックマークで移動平均性を上回った時点で躊躇なく損切りします。
一度移動平均線を上回った以上、今度は逆にユーロ円の価格が高くなる可能性が出てきたからです。
この時点での損益は129.7円→129.8円なので10銭の損失
したがって、この時点では、2000円の損失です。今、損切りすれば、2000円は失いますが、証拠金の10万8000円は残ります。
なんで自分が売り始めた瞬間に逆に価格が上がるんだろう?まぁどうせすぐに下がり始めるさ。
そのあとユーロ円は、暴騰しました。ちょうどAさんのロスカットラインである130円に到達したところで、強制ロスカットが発動したのです。(赤色のラインが強制ロスカットライン)その結果Aさんの口座のお金は全てなくなりました。
強制ロスカットされてしまったー!まさかこんなに上昇するなんて!
さて、この後、ユーロ円はどうなったと思いますか?実はそのあと、5分と経たないうちに下落が始まり、Aさんの当初の思惑通り下落方向へ進んだのです。最終的には129.2円台まで落ちていきました。なんとも惜しい結果ですが、これがFXです。
そもそも持っている証拠金の割に取引量が多すぎる問題もありますが、きちんと129,8円になった時点で損切りしていれば、このような事にはなりませんでした。
たった2000円の損失ならすぐに違うタイミングでやり直せます。
まとめると、FXで大事なのは、思惑と違う事になったら損切りをしないと被害はさらに拡大するということです。
また、どの水準まで価格が反対方向に行くと強制ロスカットになるのかはあらかじめ頭に入れておきましょう。ロスカットシミュレーターなどを用意してくれている証券会社もあります。
FXは手数料の安い投資です。FXは株と違って投機性が高く、利益重視で取引されています。『イギリスを本気で応援し…
FXは損切りを繰り返しながら利益を得ていく
先ほどのユーロ円のトレードで、もし最初の段階で損切りしていれば、2000円の損失が確定します。しかし130円になった後は、下落が始まりました。
下落直後からいきなり売ることは難しいですが、さらに下がり、再び移動平均線を下回ったところや、過去の安値の129.7円を下回ってからでも売りのチャンスはあったはずです。
もし、129.7円で売り注文を出していれば結果論ですが、129.2円台まで下がったわけですから40銭〜50銭取れたわけです。同じ2万通貨の注文なら8000円〜10000円の利益ですね。リスクを少し落として1万通貨の注文でも4000円〜5000円の利益です。
どちらの場合も、最初に出した2000円の損失より大きく利益を取れていることがわかります。
勝っているトレーダーはこのようなトレードを繰り返します。よって、コツコツ損切りして、取れる時にドカンと利益を取っているのです。
FXをやっているトレーダーの多くは、自分ルールを作っている方が多いと思います。自分ルールは、あなたの経験則によって作られたものです。最終的にルールを守り切った人が生き残っているのもFXです。
頭でわかっていても損きりできない!どうすれば良いのか?
そうはいっても、なかなか損切りはできないものです。頭では損切りが大事な事がわかっているはずです。しかし、実際に行動に移すのは難しいものです。
そもそも、人間は被害や損失は避けるように脳にインプットされているいると言われています。
つまり強い意志を持ち、意識的に損切をしないといけないのです。そしてFXの場合、損失を避けるために損切をしないことでズルズル損失が大きくなり、退場になってしまうのです。
FXで損切りしない手段1:証拠金を追加すれば良い
追証する。そんなの当たり前じゃないかと思うかもしれないですが、この方法が一番手っ取り早い方法です。
ただし、少し証拠金を追加したくらいでは、十分とは言えません。
自分の思惑とは反対方向にトレンドが進んでいる時は、あっという間に安値や高値の更新が進みます。
強制ロスカットが迫っている状況では特に、トレーダーの精神は追い込まれています。正直追い込まれている状況では急に冷静な判断はできないものです。
証拠金を追加し、証拠金に余裕が出れば、ある程度精神的に落ち着けます。
そして、時間を少し置けば落ち着いてチャートを見る事ができますし、相場が急に思惑通りの方向に転換し、損失が少なくなる事もあります。
ただし注意点もあります。追証した時点で損切りをしないと決めている訳ですから、デイトレードをしているはずが、いつの間にかスイングトレードやスワップトレードに変更にしている可能性もあるのです。
通貨価値が元の価格まで戻るのは半日後かもしれませんし、1日後かもしれません。もしかしたら1年後、最悪の場合10年後かもしれません。
損切りを遅らせることは、後々ポジションをどこで終了させるか考える必要が必ずでてきます。
いったん証拠金を追加してから、落ち着いてから次の作戦を考えるのも悪くはありませんが、保有ポジションに愛着を持ちすぎると、もっと痛い目に逢うことがあることも考えていく必要があります。
FXで損切りしない手段2:両建てをする
2つ目の手段は両建てをする方法です。
両建てというのは、同じ通貨ペアで買いと売りの両方のポジションを持つ事です。つまり、ユーロ円の買いポジションとユーロ円の売りポジションを持ったりする事です。ドル円の買いポジションとユーロ円の売りポジションでは両建てにはなりません。
【参考:FXの両建てのメリットとデメリットは?両建ての有効な利用方法は?】
先ほどのユーロ円の例で言えば、損切りしたくないと思った時に、売りポジションを保有したまま買いポジションも持つのです。
- 両建てのメリット
- 損失が今以上に膨らむことを防げる
- 精神的苦痛から逃れられる
- 両建てのデメリット
- FX会社によっては買いと売りの証拠金を出す必要がある
- 両建ては外し方が非常に難しい
両建ては、外すタイミングを間違えると結局、強制ロスカットになってしまいます。そうなるともう大変です!混乱してしまい、トレードに悪影響を与えてしまいます。
トレードはあくまでも澄んだ目で客観的に見なくてはなりません。トレードをやっている最中に「どうしようかな」と悩んでいるようでは利益を出す事はできませんよ。
両建てにはメリットとデメリットの両方が存在します。しかし、緊急事態の際の応急処置にはなるので両建てができる事を覚えておいても損はないです。
両建てが見事に成功する時って?
両建てって難しそうだけど、うまくいくケースってあるの?
もちろんあります。両建てが結果的にうまくいくケースはさきほどのユーロ円の例でいうと、以下のようなパターンです。
1.ユーロ円を129.7円の時に2万通貨売りポジションを保有した。(所持金は11万円、ユーロ円2万通貨の証拠金はこの場合、10万3760円です。)
2.ユーロ円は129.8円まで上昇した。現在の損失は2000円。
強制ロスカット価格の130円に近い事はわかっているけど、ここで損切りをするのはもったいないなぁ。1時間足を見ると、今後ユーロ円の価格が下がる可能性が高いからなぁ。でも、5分足はこれから上昇トレンドが始まるかもしれない。そうなればいつまで上昇し続けるかはわからない。困ったなぁ、どうするべきか?
そうだ!2万通貨の買いポジションを持てばいい。そうすればポジションは同じなのだから損益に変化はなく、最初の2000円以上に損失が増えないのだから。
3.ユーロ円はその後、130円ちょうどの水準まで上昇しました。この時点での損失は、以下の通りです。
2万通貨の売りポジションの損失は30銭=6000円の損失
2万通貨の買いポジションの利益は20銭=4000円の利益
差し引き2000円の損失です。
4.その後、129.8円まで戻ってきました。
よし!ここで2万通貨の買いポジションはロスカットだ。買いポジションは損得なしだな。1時間足は下落トレンドの途中だから、売りポジションはそのままだ!
5.さらに、今度は思惑通りユーロ円の価格がズルズルと下がり、逆に含み益が出始め、最終的に129.3円で決済しました。利益は、129.7-129.3=40銭なので、8000円の利益です。
よし、どうなることかと思ったけど、なんとか利益になったぞ!
これは両建てをした結果見事にうまくいった例です。さて、皆さんは129.8円まで戻った時に果たして買いポジションを決済することを決断できるでしょうか?
逆に一旦129.8円まで戻って、買いポジションを解消した途端に、価格が130円をオーバーし強制ロスカットとなる事もよくあります。
両建てをした際に追加証拠金がかからないFX会社で取引しよう!
両建てをする時というのは、証拠金が強制ロスカットにかかりそうな時のように、証拠金がピンチの時が多いかと思います。FX業者の中には、両建てをすると、以下の2つの種類の業者が存在します。
・買いと売りのうち片方のポジションの証拠金のみで良い業者
・買いと売りのどちらのポジションも証拠金が必要な業者
買いと売りのうち片方のポジションの証拠金のみで良い事ををMAX方式と言います。なお、両建ての買いと売りの数量が違う場合は、多く保有しているポジションの証拠金が必要です。
例えば以下のようなケースです。
- ドル円の買いを3万通貨保有
- ドル円の売りを1万通貨保有
- 1ドル110円
- 1万通貨あたりの必要証拠金は44000円
- この場合の証拠金は、3×44000円=13万2000円です。
ここでの注意点は、証拠金は、3万通貨の証拠金-1万通貨の証拠金=2万通貨の証拠金というように、相殺されないという事です。
これがもし、買いポジションも売りポジションも証拠金が必要だったら、4万通貨分の証拠金がかかるところでしたね
両建て時にMAX方式を採用している業者は意外に多い!
以下の表は両建て時にMAX方式を採用している業者の一部です。FX会社は、両建てには良い印象を持たないそうですが、最近では生き残るために姿勢を変えてきているのかもしれません。
両建てをする時は、MAX方式を採用しているFX会社で両建てを行いましょう。
マネースクエア | |
アイネット証券 | |
外為オンライン | |
FXプライムbyGMO | |
トレイダーズ証券 |
両建てにも戦略が必要
ここまで説明してきたとおり、両建てにも戦略は必要です。特に資金が少ない人は業者選びから慎重に行いましょう。両建ては本来は良くない方法ですが、使い方を間違えなければ立派な戦略の一つといえます。
両建ては使い方によっては立派な戦略になるのね
FXと損切りまとめ
FXのような証拠金取引で資産を増やしていく場合、損切りは戦略の1つになります。上手に損切りできる人が勝てるトレーダーになれると考えても良いくらいです。
証拠金が少ないときこそ損切りは重要で、損切りをためらってしまうと1回の取引でロスカットになってしまう可能性も高いのです。
損切りをしないで取引するには、お金をジャブジャブ追加するか、一時的に両建てするしか方法がなく、両建てをしたときは外すタイミングも難しいことを理解しておく必要があります。
損切りしなくても良い取引は、レバレッジを低く抑えたスワップ運用か、長い足でトレンドに沿ったポジションを持っているスイングトレードだけです。それでもリスクを0にすることはできず、投資にリスクはついて回ります。
どれも難しいという場合は、自動売買にスイッチした方が良いです。
自動売買は取引の判断をする必要がありませんし、はじめから決められている売買方針をシステムが自動でこなしてくれます。あなたは、自分の管理口座がプラスになっているかマイナスになっているかの判断をすれば良いだけです。
マイナスになっていれば、システムの入れ替えをしてあげたり、含み損があっても現在のシステムを使い続けるかの判断をすれば良いのです。
裁量トレードが選手なら、自動売買は監督というイメージです。あなたの性格に合うもので投資を続けていきましょう。
【参考:自動売買を知らないなんてもったいない!ETF自動売買取引中!元金30万円の行方は?】
どうしても損切りできない!そんなトレーダーは自動売買がおすすめ!
スプレッド (米ドル/円) | スワップ (米ドル/円) | 取引単位 | キャッシュバック | 通貨ペア数 |
---|---|---|---|---|
原則1.0銭固定 | 20円 | 1,000通貨 | 最大15万円 | 24ペア |
2023年5月4日確認
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- 安心のセミナー体制
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スプレッド (米ドル/円) | スワップ (米ドル/円) | 取引単位 | キャッシュバック | 通貨ペア数 |
---|---|---|---|---|
原則0.2銭固定 | 20円 | 1,000通貨 | 20,000円 | 24ペア |
2023年5月4日確認
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変動制 | 16円 | 1,000通貨 | あり | 13ペア |
2023年5月4日確認
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