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FXで利益を出す方法というと、一見すると難しそうに感じられます。確かに専業トレーダーの手法を紹介されても、一読しただけでその全貌を理解するのはなかなか困難でしょう。
ただ、FXの手法というのは難易度が高ければ高いほど、成功率が高くなるというものではありません。
むしろ、プロが使用している手法ほど、実はシンプルで、簡単な手法であることが多いです。
チャート上にラインを引くライントレードはシンプルで、プロも使用している実践的な手法の一つです。ライントレードのやり方を習得すると、現在の相場の動向を把握しやすくなるため、トレードをする上で非常に役に立ちます。
FXを始めてみたものの、なかなか利益が出ず、いつも失敗で終わっているという方は、一度ライントレードのやり方を学んでみることをオススメします。ラインを引くことは簡単ですし、今後の相場展開を予想する上でも重要です。
ライントレードの手法を知ることで、利益率の高いトレードを実践できるようになるでしょう。今回はラインの引き方と、何度やっても上手にラインを引けない方へおすすめツールも紹介していきます。
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はじめにライントレードとは?
ライントレードとは、チャート上に描いた線(ライン)の動きを見ることで、今後の相場の動向を予測する手法のことです。
チャート上に描く線というと、例えばローソク足の動きに沿う形で線を引くトレンドラインや、横一直線にラインを引く水平線などがあります。
ライントレードでは、この水平線やトレンドラインを活用し取引に活かします。ラインを引く理由は、世界中のトレーダーが同じようにラインを引いて意識している価格帯だからです。
『これ以上は相場は下がらないだろう』
『このラインを超えたら強いトレンドが発生しそうだ!』
『このラインを越えなければレンジ相場だろう』
チャート上にラインを引くことで、相場参加者の心理を確認できると言えるのです。そのためラインを引いた地点は、意識される価格帯になるのです。
ラインを引く目的
FXでライントレードを実践する場合、トレーダーは自分自身の手でチャート上にトレンドラインや水平線を引きます。
チャート上にラインを引く主な目的は、現在の相場をシンプルに見える化して理解しやすくするためです。まずトレンドラインを引くと、現在の相場は上昇しているのか、それとも下降しているのかを判断しやすくなります。
上記のチャートは2018年8月のユーロ円のチャートですが、サポートライン(支持線)とレジスタンスライン(抵抗線)を引きました。①付近では128.500付近がサポートラインになって、何度も同じ価格帯で跳ね返されていることがわかります。
これは、相場参加者が『128.500ラインはストップ注文が溜まっているので簡単には抜けない価格帯だろう』と判断しているため、大きな売り注文が入っても跳ね返されているため反発されているラインと仮定できます。
実際のトレードでは、ロングを入れた場合128.400あたりに損切り注文を入れておくと効果的です。
反対に②の129.000はレジスタンスラインになっていて、強い買い注文がまとまって入らないと129.000を抜けることは難しいことを表しています。
- 128.400~129.000で跳ね返されるようならレンジ相場
- 129.000を明確に抜けてくる(終値)なら上昇トレンドに転換の可能性を考える
- 128.400を明確に下抜ける(終値)なら下降トレンドの転換の可能性を考える
このように2本の線を明確に引けるだけで次の展開が読めてきます。
トレンドラインの引き方
ユーロ円チャートにトレンドラインを引きました。トレンドラインに沿って上昇していることがわかります。128.750を抜けてから一旦戻していますが15:00に128.600をつけてから上昇トレンドに入っています。
このように、あなたがラインを引いたポイントが、相場参加者も同時に意識するポイントになれば『意識される価格帯』になります。
下降トレンドが発生している時はショート注文を入れ、上昇トレンドが発生している時はロング注文を入れる、といった具合に取引ルールを設定するだけでも、勝率の高い取引ができます。
さらに、水平線を引くことで、どのタイミングで売買をすれば良いのかが明白にわかるため、常に迷いなくエントリーと決済ができるようになるという利点がライントレードにはあります。
大金がかかっている分、FXを始めるとつい人は感情的になりやすく、間違った決断を下してしまいがちになります。時には感情的になるあまり、根拠のないトレードをすることがあるでしょう。
これが、ライントレードを実践することで、根拠のない取引を辞め、常に現在の相場に適した取引ができるようになってきます。
ライントレードを始めるようになると、勝率が劇的に改善されることが多いです。常に根拠のあるトレードをしているため、利益率が高くなるのです。
なぜ、このタイミングでエントリーしたのか?なぜイグジットしたのかも自分で明確に説明できるようになります。そのため、今回のトレードが失敗したとしても『気づき』として次回のトレードに活かせます。
さらに、ライントレードは損切りのタイミングを計る上でも役立つ手法のため、いざ思惑が外れたとしても、損失を最小限に抑えることができるという利点も
あります。
まさに損小利大の取引をするにあたって、ライントレードは非常に役立つ手法なのです。
ライントレードで注意したいポイント
ライントレードは確かにプロも使用する役立つ手法なのですが、万能の手法というわけではありません。シンプルで使いやすい一方で、デメリットもあります。
ライントレードを実践する際には、このデメリットに注意し、しっかりと対策をたてておきましょう。
まずライントレードを実際に使用するためには練習が必要です。
コンピュータが自動的に作成してくれるインディケーターと違い、ライントレードは自分でトレンドラインや水平線を描く必要があります。
そのため、初心者や、まだ不慣れな方の場合、ラインを引けるようになるまで時間がかかるでしょう。さらに、ライントレードは、どこにラインを引くかで個人差があるという欠点があります。
はじめの頃はやらかします。ラインを引いた瞬間に突破されて、慌ててポジションを取ったらライン自体が間違っていたということも・・・。
水平線を引くにしろ、トレンドラインを引くにしろ、どこを基準にラインを引くかは個人の度量にかかっているため、ライントレードといっても人それぞれで、描くラインの形が異なるのです。
ライントレードを実践する投資家が100人いるとしたら、100通りのラインがあると考えた方が良いでしょう。
ライントレードは騙しもある
そして、これはライントレードに限った話ではないのですが、ライントレードにも騙しはあるので注意してください。
もしも騙しに引っかかった時のために、常に損切りのルールを設定しておきましょう。たとえ騙しに引っかかったとしても、損失が少ないうちに損切りをしておけば、被害を最小限に抑えることができます。
FXで利益を出すコツは損小利大です。ライントレードを実践して大きく利益を伸ばしつつ、失敗したら損失が最小限におさまるように損切りをしましょう。
たとえ損失が発生したとしても、それを上回る利益を稼げているのであれば、FXでは勝利しているとみなすことができます。ライントレードは、このFXの利益を増やすにあたって非常に役立つ手法なのです。
ライントレード:ラインの描き方は?
ライントレードを実践するにあたり、水平線とトレンドラインを描くことになります。このラインはどうやって描けば良いのでしょうか?
ここでは水平線とトレンドライン、両方の描き方について解説します。
水平線の描き方
上記チャートは2018年8月ユーロ円チャート。試しに水平線129.200と128.680付近に引きました。
水平線とは、横一直線のラインのことです。水平線をチャートに描く時は、横線を使用しましょう。水平線を描く場合、できるだけ直近の高値と安値を基準に横線を描きましょう。
例えば、ここ24時間における米ドル/円の価格の高値が110円、安値が109円ならば、110円と109円にそれぞれ水平線を描きます。水平線を描く時、あまりにも昔の高値や安値を参考にしても、役に立たないことが多いです。できるだけ直近を参考にすると良いでしょう。
線を描いた後、現在の価格よりも上にある水平線がレジスタンスライン、現在の価格よりも下にあるラインがサポートラインとなります。
水平線を使用して取引をする場合、エントリーには二つの方法があります。まず、サポレジの反発を狙う手法と、サポレジが抜けた時にエントリーする手法の二つです。
サポレジの反発を狙う手法では、サポートラインで反発した時にロング注文を入れ、レジスタンスラインで反発したらショート注文をそれぞれ入れることになります。反発後に反対側のラインにローソク足が近づいたら、決済することになります。
サポレジを抜けた時にエントリーをする手法とは、要するにブレイクアウト手法のことです。この手法の場合、レジスタンスラインを上に抜けたらロング注文、サポートラインを下に抜けたショート注文をそれぞれ入れる手法です。
トレンドラインの描き方
トレンドラインを引く場合、まずトレンドの方向性を確認します。
ローソク足が上昇している場合、特に目立っている安値を2つ以上見つけ、その安値同士を線で結びラインを引きます。このラインがサポートラインになります。
次にローソク足が下落している場合、目立っている高値を2つ以上見つけ、その高値同士を線で結びラインを引きます。このラインがレジスタンスラインとなります。
上昇トレンド中はサポートラインを描き、下降トレンド中はレジスタンスラインを描きます。
引いたラインが正解なら、何度もそのポイントで跳ね返されたり、突破された直後にトレンドが発生する可能性が高くなります。はじめはラインを引く練習をしてみて、ライントレードがうまく行っているか確認しながら進めていきましょう。
ダブルゼロ、トリプルゼロなどの戦略もあり、128.500、130.000などのキリのよい価格帯は、より意識されるので何度も同じ価格帯を行ったり来たりする傾向が強いです。ダブルゼロ戦略では、130.000を超えたら129.90までショート、129.90を上げてきたら130.10までロングと、為替ディーラーはこまかく注文を入れる箇所でもあります。
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ライントレードのシグナル
- サポートラインを描いた場合、ローソク足がサポートラインに近づくまで待ちます。サポートラインに近づき、そこで反発したらロング注文を入れます。
- レジスタンスラインの場合、ローソク足がラインに近づくまで待ちます。ローソク足がレジスタンスライン付近で反発したらショート注文を入れます。
- トレンドラインを描く場合、そのトレンドの方向に合わせて注文を入れます。このようなトレンドに合わせて注文を入れる手法をトレンドフォローと呼びます。
- ローソク足がラインで反発せずに、そのままラインを割ってしまった場合、ブレイクしたと判断できます。
ブレイクの判断はローソク足の終値を見ると騙しに合う確率が圧倒的に下がります!
トレンドラインを使用する際には、同時に水平線も引くと、ブレイクアウトのポイントが掴みやすくなります。これら二つのラインを上手に描けるようになると、トレードの助けになるでしょう。ひいては、利益率の改善に大きく貢献します。
ライントレードの罠?FX初心者は引くラインを間違ってしまう
ここまで読んでいただいた方は『今日からFXで勝てそうだ!』と思っている方も多いと思います。しかし、甘くないのが投資です。
私の経験談ですが、はじめはラインを引いても、ラインを引く場所を間違えてしまうことが多々起こります。以前まではひたすらラインを引いて練習して正確なラインを引くしかありませんでした。
こうなってくると副業であるはずの投資が本業っぽくなってくるんです。
私はライン引きを何度も何度も失敗しました。そもそもサポートラインやレジスタンスが間違っていますからラインが機能しません。これはFX初心者あるあるなんです。平成までの国内のFXはこのように、アナログ的なライントレードしかできませんでした。